ヒプノセラピーと顕在意識・潜在意識
2024/09/01
前回は、顕在意識と潜在意識について記述いたしました。
それでは、顕在意識と潜在意識はヒプノにとってどんな位置にあるのでしょうか。
日常において、私たちは顕在意識を10%、潜在意識を90%の割合で生活していることを前回お話しました。
日常において、私たちが学ぶこと、受けることなどすべてが潜在意識へと蓄積され、それが無意識のうちに日常生活の中で私たちの行動、感情などに影響を与えているのです。
例えば、小さいときに親から厳しい教育を受けたとします。毎日ダメ出しを言われ、また、時には体罰を受け続け、その結果、成人したときに自分のいたらなさに悩み、時には自分を傷つけてしまったり、躁鬱になったりと精神的に不健康な状態に陥ることがあります。
つまり、日常的に受けたネガティブな感情が潜在意識に蓄積され、それが無意識に私たちの行動、感情へと影響を与え、ネガティブな精神的状態へと陥るのです。
このような方々に対して、ヒプノセラピーでは、催眠を通して、顕在意識と潜在意識を隔てるクリティカル・ファカルティー(判断のフィルター)を緩め、ネガティブな状態に落ちいった根本原因へとアプローチして、癒していくのです。ただアプローチと言っても一方的にセラピストが働きかけるのではなく、クライアント自身による気づきを引き出し、どのように自分が変わろうとするのかというポジティブな意識を持たせること、また、セラピストによる暗示により、クライアントの意識の変化を導くことが求められます。
次回は、その方法の一つである「年齢退行」についてお話します。
ヒプノセラピー(催眠療法)とは その1 意識(顕在意識)と無意識(潜在意識)について
2024/08/15
前回は、ヒプノセラピーの歴史について記述しました。
今回は、ヒプノセラピー(催眠療法)について記述したいと思います。
ヒプノセラピーは、私たちの意識の領域に深く働きかけるやり方たです。
そこでまず意識について説明してみたいと思います。ヒプノセラピーにおける意識には、意識(顕在意識)と無意識(潜在意識)に分かれていると考えられています。意識(顕在意識)とは、普段私たちが意識している考え、感覚、感情などを言います。また、五感(視覚、聴覚、触覚、臭覚、味覚)が働いている状態とも言えます。
一方無意識(潜在意識)とは、記憶、感情、習慣、信念、直感など、私たちが普段からあまり意識していない心の状態をいいます。
普段私たちが生活している状態では、意識(顕在意識)が働いている状態は約10%ほどで、無意識(潜在意識)が90%ほどだといわれています。
また、意識(顕在意識)と無意識(潜在意識)の領域を分けている壁が存在します。その壁のことをクリティカル・ファカルティ(判断のフィルター)といいます。このフィルターは、現実と非現実を区別する働きがあり、例えば、私があなたに対して、Aさんを傷つけなさいと言ったとき、あなたは傷つける行為が悪いことであると判断し、そのような行為はできないと判断するでしょう。それは、これまでに傷つけるということは悪いことだと、あなたの深層心理に刻まれいているため悪いことだと判断するのです。でも、傷つけることは悪いことではないと何度も何度も刷り込まれたとします。するとそのことが記憶され、私が傷つけろというと、悪いことではないという記憶が、その行為を引き起こさせてしまうことが起きるのです。以前、ゲームの世界にのめり込んだ子どもが、ゲームの世界では、傷つけたとしてもすぐに元に戻ることが普通だと考え、別の子どもを簡単に傷つけてしまったということがありました。実は、このクリティカル・ファカルティ(判断のフィルター)は、6歳から12歳の間に形成されるといわれています。ですから、子どもは、感受性が強く受けたものをすぐに受けてしまうという純粋さを持っているのです。また、普段の生活について考えてみましょう。例えば、梅干しを見たとき、私たちはすっぱいとすぐに考えます。そして、よだれが分泌されます。また、自転車に乗れる人は、何も考えないですぐに乗ることができます。しかし、これらのことは、最初から酸っぱいと知っていたわけでもなく、また、すぐにバランスが取れて、自転車に乗れるわけでもないのです。何度も経験したり、練習を繰り返してその感覚を得るのです。それを考えると、普段の行動は、いつもやっていることの繰り返しであり、無意識にやっているのです。今回は、この意識(顕在意識)と無意識(潜在意識)についてお話してみましたが、いよいよ、次回はこの意識(顕在意識)と無意識(潜在意識)がヒプノセラピーとどのようなかかわりがあるのかをお話しします。それでは今回はここまで。
ヒプノセラピーの歴史
2024/08/10
ヒプノセラピーの歴史は意外と知られていないというのが真実です。日本においては、ヒプノセラピーは怪しいものととらえられがちです。特に私が住んでいる長崎では、認知度はかなり低いと感じています。そこで今回は、歴史からみたヒプノセラピーを紹介してみたいと思います。
ヒプノセラピーの意味は、日本語で言うと催眠療法と言われるものです。実はこのヒプノは、私が学んだ歴史では、古代エジプト時代から、眠りの寺院で神官によって行われたと習いました。しかし、実際に調べてみると、現在のイラク辺りに存在したシュメール文明時代から存在していたという文献が見つかっています。当時は、神官が神と繋がり、病気の人を催眠に入れ、癒すというやり方を行っていたそうです。この催眠療法がいろんな形に姿を変え、現在に至っています。19世紀には、ウィリアム・ジェームスにより心理学に関する書籍を現わしており、その後20世紀にはフロイトにより心理学が完成されています。実は、フロイトは心理学を研究する前は、ヒプノセラピーをやっていました。しかし、彼にとってヒプノが苦手であったために心理学を研究し始めたといわれています。現在の心理学をこの時を始め、精神分析派のユングと、行動主義派のアドラーへと別れていきます。現在、主流となている心理学は体系化されていったのは、20世紀になってからなのです。
ヒプノセラピーの歴史は、心理学に比べ、歴史的にはかなり古いもなのです。実は、現在の手術で使われる麻酔薬ができるまでは、催眠による痛みのコントロールによって手術が行われていました。また、心理学では、前世療法に近いやり方もあります。ヒプノセラピー先進国であるアメリカでは精神科医でヒプノを行う方が多く存在しており、また、保険の対象となっている事実もあります。ドイツやスペインでも保険対象になっているとのことです。次回は、前世療法についてお話してみたいと思います。
ヒプノセラピーを怪しいものだと思っていませんか
2024/08/04
私は、長崎市でヒプノセラピーサロンを開き3年になります。
これまでに様々な方が、それぞれの苦しみを解決するために訪ねて来られました。
一番多いのが、精神科にかかっている方が、まったく効果がみられず、どうにかしたいという方です。中には、精神科の医師から、勧められて来た方もいらっしゃいました。それらの方にはいろんな原因があり、その原因を癒すために前世療法、年齢退行といった方法で対処していきます。
これからはシリーズとして、ヒプノセラピーについてお伝えし、皆様の不安を取り除いていきたいと思いますのでぜひ、訪問してください。
過去世退行
2022/05/29
ヒプノセラピーというと、巷では前世療法や年齢退行などがよく知られています。
ヒプノセラピーイコール、前世療法という取られ方をされていることが多いのです。
しかし、それは誤解と言っていいでしょう。確かに、この前世療法を売りにされているセラピスとがよく見受けられますが、本来は、暗示がしっかりできるセラピストを選ぶ方がよいでしょう。
ヒプノセラピーは、もともと暗示によって人々を癒してきました。ネガティブな抑圧された記憶を暗示によって、ポジティブに変えていくやり方です。
とは言え、ワイス博士が世に広めた前世療法も非常に効果をもたらすことができます。
セラピストにとって前世療法は一方法であり、イコールではありません。
暗示のないセラピーはむしろあまりよくないと言えます。なぜなら、過去の記憶を思いだすだけで、ネガティブな記憶が好転するどころか、むしろ悪くなる場合があるからです。
ワイス博士の著書「前世療法」には、博士が前世療法によって体験されたことが書かれています。その他にも、「前世からのメッセージ」や「ワイス博士の瞑想法」などの著書があり、スピリチュアルな面もたくさん書かれています。
私は、これまで体験した前世退行で、どこか分かりませんが、今では沈んでしまったある島の王様であったり、京都の僧侶であったり、いろんな前世を垣間見ることができました。
特に、京都の僧侶だった時の前世の出来事が、現在の私の人生に大きな影響を与えていることが分かってきました。
この前世を思い出す前に、初めて京都の東山、左京区地区を訪れた時に、とても懐かしく、帰って来たという感覚を感じたことがありました。そして、前世退行で、京都の僧侶であったことを知った時にそのことが腑に落ちました。
その他にも、いろんな前世で、現在とのシンクロニシティを感じる体験をすることができました。
実に私たちの人生は不可思議で、神秘的であることを感じることができます。
これらの体験後、私の人生が変わったと言えます。